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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

玄徳は、呵々と笑って、

「それとも、腕ずくでも、われを引き戻さんとなれば、われに関羽、張飛あり、ご挨拶させてもよろしい。しかし、丞相のお使いを、首にして返すもしのびぬ心地がする。――ご辺もよくよく賢慮あって、右の趣を、よく相府に伝え給え」

云いすてると、玄徳は、大勢の中へ姿をかくし、その軍勢はすぐ歩旗整々、先へ行ってしまった。

許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)は、ほどこす手もなく、むなしく都へ引っ返して、ありのままを曹操へ復命した。

曹操は憤って、すぐ郭嘉をよびつけ、賄賂のことを厳問した。

郭嘉は、色をなして、

「何たることです。手前のいうそばから、また玄徳めに欺かれて、手前までを邪視なされるとは」

すると曹操もすぐ覚ったらしく、快然と笑って、郭嘉の顔いろをなだめた。

「今のは一場の戯れだよ。月日は呼べどかえらず、過失は追うも旧にもどらず。もう君臣の仲で愚痴はやめにしよう。……愚かだ、愚かだ。むしろ一杯を挙げて新に備え、後日、きょうのわが失策を百倍にして玄徳に思い知らせてくれん。郭嘉、楼へのぼって酒を酌もうではないか」

偽帝の末路