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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

まったく玄徳の浮沈は今に迫っておる」

「はてさて、弱気なおことば、将たる者がご自身味方の気を減らしたもうことやある」

「彼を知り、己を知るは、将たる者の備え、決して、いたずらに憂いているのではない。いま城中にある兵糧は、よく幾月を支え得ようか。またその兵糧を喰う大部分の軍兵は、元来、曹操から預ってきた者どもで、みな許都へ帰りたがっておるであろう。かかる弱体をもって、曹操に当らんなど、思いもよらぬことである。ただ千に一つのたのみは、袁紹の来援であるが、これとても……」

彼の正直な嘆息に、帷幕の人々も何となく意気があがらない態だった。――あまりに正直すぎる大将という者も困りものだ。こんな気の弱いご主君はほかにあるまい――と張飛も奥歯をかみながら黙ってしまう。

――と。次に、関羽が前へ出ていった。

「ご深慮はもっともです。けれど、坐して滅亡を待つべきでもありますまい。それがし城外へまかり向って、およそ寄手の兵気虚実をさぐる程度に、小当りに当ってみましょう。策は、その上で」

と、陳登と同意見をのべた。穏当なりと認めたか、玄徳は、

「行け」

と、関羽にゆるした。

関羽は、手勢三千を率して城外へ打って出た。