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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
そして、三千の兵を閲して、
「これから劉岱を生捕りに行くんだ。おれは関羽とちがって軍律は厳しいぞ」
と、兵卒にまで当りちらした。
張飛に引率されて行く兵は、敵よりも自分たちの大将に恐れをなした。――一方、寄手の劉岱も、張飛が攻めてきたと知って、ちぢみ上がったが、
「柵、塹壕、陣門をかたく守って、決して味方から打って出るな」と、戒めた。
短兵急に押しよせた張飛も、蓑虫のように出てこない敵には手の下しようもなく、毎日、防寨の下へ行っては、
「木偶の棒っ。――糞ひり虫。――糞ひることも忘れたのだろ」と、士卒をけしかけて、悪口雑言をいわせたが、何といわれても、敵は防禦の中から首も出さなかった。
張飛は、持ち前の短気から、業をにやしてきたとみえ、
「もうよそよそ。このうえは夜討ちだ。こよい二更の頃に、夜討ちをかけて、蛆虫どもを踏みつぶしてくれる。用意用意」と、声あららかに命じ、準備がととのうと、
「元気をつけておけ」と、昼のうちから士卒に酒を振舞い、彼自身も、したたか呑んだ。
「景気のいい大将」と、兵隊たちも、酒を呑んでいるうちは、張飛を礼讃していたが、そのうちに、何か気に喰わないことがあったのか、張飛は、咎もないひとりの士卒を、さんざんに打擲したあげく、