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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

、第4水準2-82-82)輯が跳びかかろうとすると、曹操は横あいから、その脛を跳ねとばした。

「不逞漢めっ。予の面前で、予の生き証人を何とする気だ。――汝らことごとく前非を悔い、ここにおいて有ていにすべてを自白すればよし、さもなくば、難儀は一門三族にまで及ぶがどうだ!」

「…………」

「泥を吐け。――素直に一切を、ここに述べて、予のあわれみを乞え」

すると、四名ひとしく毅然と胸をならべて答えた。

「知らん!」

「存ぜぬ!」

「覚えはない!」

「いかようにもなし給え!」

曹操はずいと身を退いて、四つの顔を一様に見すえていたが、

「よしっ、もう問わん」

ひらりと、閣外へ身をうつし、兵のあいだを割って、彼方へ立ち去ってしまった。

もちろん閣の口はすぐ厳重に閉ざされ、鉄槍の墻をもってぐるりと昼夜かこまれていた。

次の日。

曹操は、千余の騎兵をしたがえ、車馬の行装ものものしく公然と、国舅董承の邸を訪問した。

火か人か

一

董承に対面を強いて、客堂で出会うとすぐに曹操は彼にただした。

「国舅のお手もとへは、予から出した招待の信箋が届かなかったであろうか」

「いや、ご書箋はいただいたが、折返して不参のおもむきを、書面でお断り申しあげてある」