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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
階下に立って拝謁したにとどまるが、帝も関羽の名は疾くご存じであるし、わけて御心のうちにある劉皇叔の義弟と聞かれて、特に御目をそそがれ、
「たのもしき武人である。しかるべき官位を与えたがよい」と、勅せられた。
曹操のはからいで、即座に、偏将軍に任じられた。関羽は終始黙々と、勅恩を謝して退がってきた。
まもなく曹操は、また、関羽のために、勅任の披露宴をかねて、祝賀の一夕を催し、諸大将や百官をよんで馳走した。
席上、関羽は、上賓の座にすえられ、
「羽将軍のために」と、曹操が、音頭をとって乾杯したが、その晩も、関羽は黙々と飲んでいるだけで、うれしいのか迷惑なのか分らない顔していた。
宴が終ると、曹操はわざわざ近臣数名に、
「羽将軍をお送りしてゆけ」
と、いいつけ、綾羅百匹、錦繍五十匹、金銀の器物、珠玉の什宝など、馬につけて贈らせた。
だが、関羽の眼には、珠玉も金銀も、瓦のようなものらしい。そのひとつすら身には持たず、すべて二夫人の内院へ運ばせて、
「曹操がこんなものをよこしました」と、みな献じてしまった。
曹操は、後に、それと聞いて、
「いよいよゆかしい漢だ」と、かえって尊敬をいだいた。