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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

で、このたび羽将軍が攻め下ってくると聞くと、むしろ歓びをなしたほどなのだ。しかし一面、袁紹と結んでいる関係もあるから、戦わぬわけにもゆかぬ」

「わかった。彼らがその心ならば、手心をしよう。それがしは平定の任を果たせばそれでよい」

「そして、一度、都へ帰られた上、二夫人を守護してふたたび汝南へ下って参られい」

「おお、一日も急ごう。……すでにご主君の居どころが分ったからには、一刻半日もじっとしていられない心地はするが、そのお居所が、袁紹の軍中だけに、もしそれがしが不意に行ったら、どんな変を生じようもはかり難い。――なにせい先に顔良、文醜などの首をみなこの関羽が手にかけておるからな」

「では、こうしましょう。……この孫乾が、先に河北へ行って、あらかじめ袁紹とその周囲の空気を探っておきます」

「む、む。それなら万全だ。身に変事のかかることは怖れぬが、彼に身を寄せ給うているご主君が心がかり……。頼むぞ、孫乾」

「お案じあるな、きっと、そこを確かめて、あなたが二夫人を守護してくるのを、半途まで出て待っていましょう」

「おお、一刻もはやく、主君のご無事なおすがたを見たいものだ。