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しんらん
親鸞
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁
――しかし、六日目の朝には、そのすがたもついに城内には見えなかった。
城主の失踪! 備前児島の城は、一時、城下城内ともに、覆るような騒ぎであった。――四郎高綱の消息はそれきり分らなくなってしまったのである。
――だがやがて、一ヵ月ほど経って、誰からともなくこういう噂が備前をはじめ中国へ伝わってきた。
(さすがは近江源三秀義の子四郎高綱ほどあって、怒りもするが思い切ったあきらめもする。頼朝の不信は責めたが、卒然と何か悟って、中国七州を弊履のごとく捨ててしまい、先ごろから高野へ入って出家しているそうじゃ……。何といさぎよい、侍らしいやり口ではないか)――と。
四
世間ではそれを、
「心地よいことだ」と噂したが、城主を失った家臣と一族の人々は、
「すわ」と、あわてて、高綱が上ったという高野へさして走せつけた。四郎高綱は、そこにいた。
しかしもう先ごろの高綱ではなかった。剃髪して、高野行人の一人となっている沙門高綱であった。家来たちが、その姿を見て、
「あまりといえば……」と、恨みまじりに嘆き合うと、高綱は、彼らのそうして嘆くことさえ、今ではおかしく見えるように、