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しんらん

親鸞

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁

青空文庫

五

ろしい気がいたすのでございます」

じっと、僧正は、考えこむのであったが、ややあって、

「いさい、わかった。頼みのこと、諾いてとらそう」意を決めて、きっぱりと答えた。

五

「衛門――」ふたたび僧正は呼んだ。襖のさかいに、

「はいっ」高松衛門はすぐ手をついて、

「お召しでございますか」

「火急に使いを立ててもらいたい。中務省へ」

「畏まりました。――して御口上は」

「前若狭守範綱どのの御猶子、十八公麿どのが望みにまかせ、今宵、得度の式を当院において仕る由を――」

「え」衛門は、耳を疑うように、

「まいちど、うかがいまするが、お得度あるおん方は? ……」

「ここにおられる、十八公麿どのである」

「や、その和子様が……。して、お幾歳でござりまする」

「九歳です」と、範綱が答えた。

「それでは、まだ童形でご修行あるはずの法規でございます。古来からの山門の伝習をお破りあそばしては、恐れながら、一山の衆が、不法を鳴らして、うるそう騒ぎはいたしませぬか」

「慈円が、身にひきうけたと申せ。しかし、中務省の役人から、なにかの、諮問はあろう」

「その折は、なんと、申したものでございましょうか」

「ただ、こういえ。