輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁
八
「おお、無事か」
「怪我はなかったか」一家が、こぞって転ぶように縁先へ出てきた。
先に逃げ帰った車の牛飼から、途中の変を聞いて、おろおろと案じていたところだった。
その危うい野火の中から、十八公麿を救って、ここまで負ってきてくれた男が、以前、成田兵衛の郎党だった庄司七郎であったと話すと、範綱は、
「さてこそ……」と、思いあわして、うなずいた。
「ここの厩舎の獄から、縄を解いて、放ってやった七郎というあの侍は、その後、主家の兵衛から、役に立たぬ不届き者と、家をも扶持をも奪われて牢人となり、菰僧に落ち魄れていると聞いたが……。それでは、当時の和子の情けや、当家の恩義を忘れかねて、あやうい機に、働いてくれたとみえる。人には情けをかけておくものじゃ、ありがたいお人ではある」
彼が、介や箭四郎たちに、そう語っているあいだに、吉光の前は、十八公麿をつれて、坪の石井戸のそばに立たせ、下碑の手もからずに、自身で水を汲みあげて、よごれている足や手を洗ってやっていた。
そして奥の部屋へ、抱き上げてくると、衣服を出して、着かえさせたり、摺り傷をあらためて、薬を塗けたりして、