輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁
黒白
一
「どんな暴言を吐いた」
「仏法を亡すものは、仏弟子どもだといいおった」
「こいつが」と、一人は、彼の横顔を蹴って、
「一体、新参のくせに、初めから口論ずきで、少し自分の才に、思い上がっているんだ。縛れ、縛れ、くせになる」と、罵った。
黒白
一
座主の室で、銅鈴が鳴った。役僧のひとりが、執務所の机を離れて、
「お召しですか」ひざまずくと、帳の蔭で、
「範宴をよべ」と、いった。
「はっ」
「――ここではなく、表の方へ」
「かしこまりました」座主の慈円僧正は、そういってから後も、しばらく帳の蔭の机に凭って、紙屋紙を五、六枚綴じてある和歌の草稿に眼をとおしていた。それが済むと、何やら消息を書いて、
「待たせたの」と、縁の方へ、眼をやった。
京から使いにきた小侍がひとり板縁に、畏まっていたが、
「どう仕りまして」と、頭を下げた。
「では、これは月輪殿へおわたしいたして、よろしくと、伝えてください。――慈円も、登岳の後、このとおり、つつがのう暮しているとな」
「はい」草稿と、消息をいただいて、京の使いは帰って行った。
月輪の関白兼実は、すなわち座主の、血をわけた兄であった。で、時折に便りをよこして、便りを求めるのである。