輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁

青空文庫

二

西、河内生駒路、東、伊賀上野道。

道しるべの石碑が立っていた。

さっきからその石碑のそばに、黙然と、笈ずるを下ろし、腰かけている山伏がある。

「……喉が渇いた」つぶやいて、辺りを見まわした。清水が欲しいらしいのであるが、水がないので、あきらめて、またむしゃむしゃと柏の葉でくるんだ飯を食べている。

その前を、性善坊が、急ぎ足に通ったので、山伏はふと顔を上げたが、はっと突き上げられたように立ち上がって、

「おいっ、おいっ」杖をつかんで、呼びとめた。

二

つい、行き過ぎると、山伏はふたたび、

「坊主、耳がないのか」性善坊は聞きとめて、

「何?」思わずむっとした顔いろをして振りかえった。

傲岸な態度をもって、自分へ、手をあげている山伏は、陽に焦けて色の黒い、二十七、八の男だった。

雨露に汚れた柿いろの篠懸を着て、金剛杖を立て、額に、例の兜巾とよぶものを当てていた。

「なにか御用か」性善坊がいうと、

「おお、用があればこそ、呼んだのだ」

「急ぎの折ゆえ、宗法のことならゆるされい」

「宗旨の議論をやろうというのじゃない。まあ、戻りたまえ」はなはだ迷惑に思ったが、由来、修験者と僧侶とは、同じ仏法というものの上に立ちながら、その姿がひどく相違しているように、気風もちがうし、礼儀もちがうし、経典の解釈も、修行の法も、まるで別ものになっている