輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁

青空文庫

だが、怪しからぬことには、彼がそこまで来る間にも、まだ一の手の者、二の手の者、すべてが一致を欠いて、林の中へ入ったり、崖を登ってみたり、谷間を探したり、ただうろついているに過ぎないのである。

「たわけ者めが、なにを猶予しているのだ。――親鸞は、親鸞は」

「さがして居申す」

「ばかっ。逃がしたのか」

「いや」

「ではどうしたのだ。先に、起ち上がったのは誰だ」

「甲賀坊でござる」

「甲賀坊、親鸞を見たのか」

「見ました」

五

「――見たというても、その親鸞の姿がどこにも見えぬのは何としたものだ」

「いや、たしかに」

「ではどこに――」

「あの爼板岩の辺りから――そういえば沢辺のほうへ降りたのかも知れぬ」

弁円と甲賀坊の押し問答を聞きながら、その親鸞の影を、きょろきょろ眼で探しているほかの者たちは、

「不審な」と、つぶやきあって、

「幻ではないか」迷路の辻に立ち迷っているような気がして、何か自身の錯覚に、背すじを寒いものに襲われた。

――すると、その錯覚感と静寂の不気味な空気をやぶって、どこかで、馬のいななきが高く聞えた。

明らかに、それは馬のいななきであったし、また、小石を弾くような蹄の音と共に、