輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁

青空文庫

「いや、そう、そんなに、礼をいわれては」と、生信房は恐縮して、年景のあまりに大きな感激に対して、彼はかえって羞恥ましげな顔さえした。

四

年景はまた、西仏にも先ごろの礼をいって、

「おかげで、大事な書類も、大半は炎のうちから救い出し、役向きのことも、そのため、滞りなく運び直しておりまする」と告げた。

――そのうちに、貧しい灯りが燈る。一日の托鉢からもどって、いとも質素な夕飯を楽しみ合っているこの人々の中にあると、年景は帰るのを忘れてしまった。

「そうそう、まだお告げしたいことがある。それはあの蜘蛛太です」思い出して、年景がいうと、そのことは、生信房も胸につかえていたとみえ、

「……あの蜘蛛太は、どうしましたか」

「自首して来ました」

「む……。自首しましたか」

「役目ですから、私は彼を縛りました、しかし、その縄目をかける時に、私は疑ったのでござる。――いったいこの縄目は蜘蛛太にかけるのがほんとか、この年景にかけるのがほんとかと」

「…………」一同は眼をかがやかして、そういう代官の顔を見入っていた。こうも人間は心の一転から、その姿の持つ光までがちがってくるものか――と感じ入りながら。