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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁

青空文庫

張飛たるもの、腐らずにいられなかった。

「いけねえや、どうも家の大将は、すこし安物の孔子にかぶれている気味だて」

舌打ちしながら、彼も黙りこんだまま、悄気かえった姿を、駒にまかせていた。

山峡の道を過ぎて、二州のわかれ道へきた。

関羽は、駒を止めて、

「玄徳様」と、呼びかけた。

「これから南へ行けば広宗。北へさしてゆけば、郷里県の方角へ近づきます。いずれを選びますか」

「もとより、盧植先生が囚われの身となって、洛陽へ送られてしまったからには、義をもってそこへ援軍にゆく意味ももうなくなった。ひとまず、※(「さんずい+(冢-冖)」、第3水準1-86-80)県へ帰ろうよ」

「そうしますか」

「うム」

「それがしも、先刻からいろいろ考えていたのですが、どうも、残念ながら、一時郷里へ退くしかないであろう――と思っていたので」

「転戦、また転戦。――なんの功名ももたらさず、郷家に待つ母上にも、なんとなく、会わせる顔もないここちがするが……帰ろうよ、※(「さんずい+(冢-冖)」、第3水準1-86-80)県へ」

「はっ。――では」

と、関羽は、騎首をめぐらして、後からつづいて来る五百余の手兵へ、