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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁

青空文庫

五

、第3水準1-92-80)県)へ攻めかかっていたのであった。

五

黎明と共に、出陣の鼓は鳴った。長沙の大兵は、城門から江岸へあふれ、軍船五百余艘、舳艫をそろえて揚子江へ出た。

孫堅は、長男の孫策が、すでに夜の明けないうち、十艘ばかり兵船を率いて、先駆けしたと聞いて、「頼もしいやつ」と、口には大いにその健気さを賞したが、心には初陣の愛児の身に万一の不慮を案じて、

「孫策を討たすな」と、急ぎに急いで、敵の※(「登+おおざと」、第3水準1-92-80)城へ向った。

劉表の第一線は、黄祖を大将として、沿岸に防禦の堅陣を布いていた。

孫策は、父の本軍より先に来て、わずかな兵船をもって、一気に攻めかかっていたが、陸上から一斉に射立てられて、近づくことさえできなかった。

その間に、味方の五百余艘が、父孫堅の龍首船をまん中にして、江上に船陣を布き、

「孫策、はやまるな」

と、小舟をとばして伝令して来たので、孫策もうしろへ退いて、父の船陣の内へ加わった。

孫堅は、充分に備え立て、各船の舳に楯と射手をならべ、弩弓の弦を満々とかけて、

「いざ、進め」と、白浪をあげながら江岸へ迫った。