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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁
三
――破廉恥とは、汝のことである。他国の境へ、狂兵を駆り催してきて、なにを掠め奪らんとする気か」
「だまれっ袁紹。先つ頃は、共に洛陽に入り、汝を忠義の盟主と奉じたが、今思えば、天下の人へも恥かしい。狼心狗行の曲者めが、なんの面目あって、太陽の下に、いけ図々しくも、人間なみな言を吐きちらすぞ」
「おのれよくも雑言を。――誰かある、彼奴を生擒って、あの舌の根を抜き取れ」
三
文醜は、袁紹の旗下で豪勇第一といわれている男である。
身丈七尺をこえ、面は蟹のごとく赤黒かった。
大将袁紹の命に、
「おうっ」
と、答えながら、橋上へ馬を飛ばして来るなり、公孫へ馳け向って戦を挑んで来た。
「下郎、推参」
槍を合わせて、公孫※(「王+贊」、第3水準1-88-37)も怯まず争ったが、とうてい、文醜の敵ではなかった。
――これは敵わじ。
と思うと、公孫※(「王+贊」、第3水準1-88-37)は、橋東の味方のうちへ、馬を打って逃げこんでしまった。
「汚し」と文醜は、敵の中軍へ割って入り、どこまでも、追撃を思い止まらなかった。
「遮れ」
「やるな」と、大将の危機と見て、公孫※(「王+贊」、第3水準1-88-37)の旗下、侍大将など、幾人となく、彼に当り、また幾重となく、文醜をつつんだが、みな蹴ちらされて、死屍累々の惨状を呈した。