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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁
天に口なく、無心の童歌をして、今日のことを予言していたものだろうか。
「天下一日も帝なかるべからずです。さあ、一刻も早く、都へご還幸なされませ」
閔貢のことばに、崔毅は、自分の厩から、一匹の痩馬を曳いてきて、帝に献上した。
閔貢は、自分の馬に、陳留王を乗せて、二騎の口輪をつかみ、門を出て、諸所へ散らかっている兵をよび集めた。
二、三里ほど来ると、
「おお、帝はご無事でおわしたか」
校尉袁紹が馳せ出会う。
また、司徒王允、太尉楊彪、左軍校尉淳于瓊、右軍の趙萌、同じく後軍校尉鮑信などがめいめい数百騎をひきいて来合せ、帝にまみえて、みな哭いた。
「還御を盛んにし、洛陽の市民にも安心させん」
と、段珪の首を、早馬で先へ送り、洛陽の市街に曝し首として、同時に、帝のご無事と還幸を布告した。
かくて帝の御駕は、郊外の近くまでさしかかって来た。するとたちまち彼方の丘の陰から旺なる兵気馬塵が立ち昇り、一隊の旌旗、天をおおって見えたので、
「や、や?」とばかり、随身の将卒百官、みな色を失って立ちすくんだ。
四
「敵か?」
「そも、何人の軍ぞ」
帝をはじめ、茫然、疑い怖れているばかりだったが、時に袁紹あって、鹵簿の前へ馬をすすめ、