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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁
帝位廃立の議は、またの日にしてと、百官は逃げ腰に閉会の乾杯を強いてあげた。
司徒王允などは、真っ先にこそこそ帰った。董卓はなお、丁原の反対に根をもって、轅門に待ちうけて、彼を斬って捨てんと、剣を按じていた。
ところが。
最前から轅門の外に、黒馬に踏みまたがって、手に方天戟をひっさげ、しきりと帰る客を物色したり、門内をうかがったりしている風貌非凡な若者がある。
ちらと、董卓の眼にとまったので、彼は李儒を呼んで訊ねた。李は外をのぞいて、
「あれですよ、最前、丁原のうしろに突っ立っていた男は」
「あれか。はてな、身なりが違うが」
「武装して出直して来たんでしょう。怖ろしい奴です。丁原の養子で、呂布という人間です。五原郡(内蒙古・五原市)の生れで、字は奉先、弓馬の達者で天下無双と聞えています。あんな奴にかまったら大事ですよ。避けるに如くはなし。見ぬふりをしているに限ります」
聞いていた董卓は、にわかに恐れを覚え、あわてて園内の一亭へ隠れこんでしまった。
重ね重ね彼は呂布のために丁原を討ち損じたので、呂布の姿を、夢の中にまで大きく見た。どうも忘れ得なかった。
するとその翌日。