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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁

青空文庫

と、いった。

一将軍が、座を譲って、

「おかけなさい」と、すすめると、玄徳は初めて口をひらいて、

「いやいや、私は、将軍方とは比較にならない小県の令です。身分がちがいます。どうして諸公と並んで席に着けましょう。これで結構です」

と、かたく辞退し、そのまま公孫※(「王+贊」、第3水準1-88-37)のうしろに侍立していた。

袁紹はかぶりを振って、

「ご遠慮には及ぶまい。なにもご辺の公職に席を上げようといったのではなく、ご辺の祖先は前漢の帝系であり、国のため功績もあったことだから、それに対して敬意を払ったわけだ。遠慮なく席に着かれるがよい」

公孫※(「王+贊」、第3水準1-88-37)も、共にいった。

「折角のご好意だから、頂戴したがよかろう」

諸将軍も、またすすめるので、

「――では」

と玄徳は、堂上の一同へ、拝謝をした上、初めて一つの席を貰った。

で、関羽と張飛のふたりは、歩を移して、改めて玄徳の背後に屹と侍立していた。

――時しも。

暁天に始まって、すでに半日の余にわたる大戦は、いよいよたけなわであった。

先頃からの勝ちに誇って、

「十八ヵ国十七鎮の大兵と誇称するも、反逆軍は烏合の勢とみえたり。