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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁
「そうか。いかにも。――では万歳を三唱しよう」
酒杯を持って、曹操が起立すると、ふたたび破れんばかりな勝鬨の嵐が起った。
すると、玄徳のうしろから、
「あいや、勝利に酔うのはまだ早い。義兄関羽が、華雄を斬ち取ったからには、此方とても、ひと手柄してみせる。この機をはずさず、全軍をすすめ給え。此方、先鋒に立ってまたたくまに洛陽へ攻め入り、董相国を生擒って、諸侯の階下にひきすえてお見せ申さん」と、誰か叫んだ。
人々が、振向いてみると、それは一丈八尺の蛇矛を突っ立てて玄徳のそばに付いていた張飛であった。
袁紹の弟、袁術は、にがにがしげに見やって、
「いらざる雑言を申すな。諸侯高官、国々の名将も、各、謙譲の口をとじて、さし控えておるに、汝、一県令の部下として、身のほどをわきまえんか。僭上なやつだ。だまれっ」
と、叱った。
曹操が、なだめると、袁術はなおつむじを曲げて、
「かような軽輩を用いて、吾々と同視するなら、自分は自分の兵をまとめて、本国へ帰る」
と、憤然としていった。
むずかしくなりそうなので、曹操は、公孫に告げて、玄徳、関羽、張飛の三人を、席から退かした。