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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
孫策は自問自答して、
「そうだ、母を呼ぼう」という答えを得た。
彼の老母や一族は、柱とたのむ故孫堅の没後、永らく曲阿の片田舎にひきこもって、あらゆる迫害をうけていた。
珠簾の輿、錦蓋の美車。
加うるに、数多の大将や護衛の兵を送って、彼は曲阿の地から老母とその一族をむかえてきた。
孫策は、久方ぶりに、母の手を取って、宣城に奉じ、
「もう、安心して、余生をここでお楽しみください。――孫策も大人になりましたから」
といった。
もう白髪となった老母は、ただおろおろしていた。歓びのあまり、
「そなたの亡夫がいたらのう」と、かえって泣いてばかりいる。
孫策は弟の孫権に、
「おまえに大将周泰をつけておくから、宣城を守り、わしに代って母に孝養をしてあげてくれ」
そう云い残して、彼はふたたび南方の制覇におもむいた。
彼は、戦い取った地には、すぐ治安を布いて、民心を得ることを第一義とした。
法をただし貧民を救い、産業を扶ける一方、悪質な違反者には、寸毫もゆるさぬ厳罰を加えた。
――孫郎来る!
という声だけでも、良民はあわてて道をひらいて路傍に拝し、不良民は胆をひやして影をかくした。