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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
「荊州の劉表を説いて、あなたの門に駒をつながせたら、あなたはたちまちご機嫌がよくなるだろう」
「その通りだ。劉表に会ってよく利害を説き、この曹操に降を誓わせて帰ったら――汝を宮中の学府に入れ、公卿として重く用いてつかわすが、どうだな」
「ははは、鼠が衣冠したら、さぞ滑稽であろう」
「予は、汝の一命を、汝に貸し与えておくものである。否も応もいわさん。すぐ出立せい」
曹操は、武官を顧みて、
「この者に、良い馬をとらせ、華々しく、酒肴を調えて、門出の餞別をしてつかわせ」
と、いいつけた。
人々は、禰衡をかこんで、わざと口々に囃したて、また、杯をあげて、彼にもしたたかに飲ませた。
そして東門廊まで大勢で送りだし、馬を引き寄せて、鞍の上まで手伝って押し上げた。
曹操はまた下知して、
「予の命をおびて出立する大使のために、一同、東門の外に整列して、見送りをいたせ」
と、いった。
さっき禰衡が、名声ある学者に対して、礼遇をしないという点をあげて罵っていたから、曹操は、さっそく彼の意を迎えて、この使者を有効に用いてやろうとする考えになっていたに違いない。しかし、それと分りきっていても、文武の諸官は、心外な様子を示して、