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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
と、告げた。
すると、関羽は、
「あいや、なお少々、ご猶予を乞いたい。さきに申した条件は、関羽一個の意にすぎない。この関羽としては、ついに、そうするしか道はないと覚悟したが、なお二夫人のお心のほどははかられぬ……」
「それまでご斟酌にはおよぶまいに」
「いやいやそうでない。お力のない女性方とはいえ、ご主君に代るご主筋――一応はおふた方の御意をも仰がずには、曹操の陣門へ駒をつなぐわけには参らぬ。それがし、これより城中に入って、親しく二夫人の御前にまみえ、事の次第をお告げして、ご承諾をうけて参るほどに、まず曹操から下知をくだして、麓の軍勢を、この上より三十里外に退かせ給え」
「では、その後で、かならず丞相の陣門へ、降服して参られるか」
「きっと、出向く」
「しからば、後刻」と、武士と武士のことばをつがえて、張遼は速やかに立ち去った。
曹操は、やがて張遼から、その要求を聞いて、実にもとうなずき、すぐ、
「諸軍、囲みを解いて、速やかに三十里外に退くべし」と、発令した。
謀将荀※(「或」の「丿」に代えて「彡」、第3水準1-84-30)はおどろいて、
「まだ関羽の心底はよくわかりません。