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しんらん
親鸞
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《親鸞(しんらん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 頁
玉日も、おののきながら、良人の足もとへ来て止めた。
「どうぞ、性善坊と覚明のふたりに、おまかせおきくださいませ……。もしお怪我でもなされては」しかし、静かに、善信は微笑した。
「おことらこそ、さわがしい。わしが会うのは、相手の知識や人物を計ってではない、ただ、いささかのゆき違いがあっても、お師の上人にかかわること。人まかせには致し難い。――案じるな」踏みしめてゆく跫音は荒くないが、背には信念と、つよい性格が見えるのである。止めて止まる人でないことを覚明は知っているので、そのまま、不安そうな眼を光らして板縁に坐りこんでいた。
――すでにその時は、応対に出ている性善坊も持てあましていた時だった。五、六名の荒法師は、例の大薙刀を掻い込んだのや、大太刀を横たえたのが、ごうごうと呶鳴るだけでは足らないで、性善坊の腕くびをつかみ、一人は今にも、草庵の板の間へ、土足を踏みかけて中へ躍ろうとしていたところ。
「お。……これは」と、落着きはらった主人の姿をその咄嗟に見たので、
「やっ、出てうせたか」法師たちは、一応身を退き、その殺伐を好む眼ざしを一斉に彼へあつめて、
「嘘つきめ」