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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(一)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 309,839 字 · 622 頁
許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)は彼のすがたを見ると、
「逃げ上手の卑怯者め。また性懲りもなく出てきたか」と、駒をとばして来た。
悪来は、あわてふためくと見せかけて、味方へは、懸れ懸れと下知しながら、自分のみ真ッ先に逃げ走った。
「おのれ、きょうは遁さん」
許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)は、まんまと、曹操の術中へ躍り込んでしまった。およそ一里も追いかけて行くかと見えたが、そのうちに、かねて曹操が掘らせておいた大きな陥し坑へ、馬もろとも、どうっと、転げ込んでしまった。
それとばかり、四方から馳け現れた伏兵は、坑の周りに立ち争って、許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)の体を目がけて、熊手や鈎棒などを滅茶苦茶に突っこんだ。
罠にかかった許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)は、たちまち、曹操の前へひきずられて来た。
六
まるで材木か猪でも引っぱるように、熊手や鈎棒でわいわいと兵たちが許の体を大地に摺って連れて来たので、
「ばかっ。縄目にかけた人ひとりを捕えて来るに、なんたる騒ぎだ」