Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas

Aozora Bunko

無人の高原に血を吐く

その痛みよりも今吐き出しそうになって居る奴が非常に苦しくって何か胸に詰って来たようになったからじきに宝丹を取り出して飲みました。

無人の高原に血を吐く するとドッと一つ血を吐きました。こりゃ大方空気の稀薄の所ばかり長く通ったものですから、こういうことになったのか知らんと思いました。私は元来心臓病はないはずだがなぜこういう風に心臓の加減が悪くなったか知らんと疑いましたが、これもやはり空気の稀薄の加減であろうと察したです。もっともチベット人は空気の稀薄に堪え得られるだけの非常に強壮な肺を持って居るです。私どもの肺はチベット人の肺に比すると大方半分しかなかろうと思います。ですから肺が自然と圧迫されるのか突き出すのか分りませんが、非常に胸膈が苦しくなって来ましてどうもして見ようがなくなった。で、まあ大病というような形状を現わして来た。こりゃうかうか進んで行くとつまりテントの在る所に達し得ずして死んでしまう。だからまあ今夜ここでお泊りだ。そうしてまあ明日になってぼつぼつ出掛けて行こうというような具合でその晩また野宿と極め込んだです。その距離は二里ほど下って一里ほど来たからその日は三里しか歩いて居らない。