Clásicos japoneses con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas
僧尼の奇習
空気は稀薄ですけれども非常に清浄な空気で、その上にごく成分に富んで居る麦焦粉を日に一度ずつどっさり喰って居ります。もっとも動物性の食物はただバタばかりでありますが、蕎麦のできる時分にはその新芽を酸乳でまぶしたちょうど白和えのようなご馳走もありますので身体は至極健全でありました。陽暦の八月頃は蕎麦の花盛りで非常に綺麗です。私はその時分に仏間に閉じ籠って夕景までお経を読んで少し疲れて来たかと思いますと颯と吹き来る風の香が非常に馥ばしい。何か知らんと思って窓を開けて見ますと雪山から吹き下す風が静かに蕎麦の花の上に波を打ちつつ渡って来る風でございました。その時に一首浮びました。
あやしさにかほる風上眺むれば
花の波立つ雪の山里
僧尼の奇習 このツァーラン村の人口は二百五十名、その内で坊さんが百十四、五名、なおその内尼が五十名で男の坊さんは六十余名、いずれも旧教派の僧侶ですから酒を飲み肉を喰うことは平気です。尼はもちろん男を持つことは許さないのでありますけれども五十名の尼の中で男を持たぬのは一人だけ、また女に触れない坊さんは二人すなわちその寺のラマとその弟子一人だけでその外は皆汚れて居るという話です。