Clásicos japoneses con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas
第百二十一回 秘密露顕の端緒
危機を孕む
其人は法王の商隊長を勤めて居る男で、タクボ・ツンバイ・チョェン・ジョェという人です。ツァ・ルンバもやっぱり政府の為に鉄を買いに行ったり何かしますから、その関係で互いに往来することがあるのです。私の座って居る室へ入って来るなりジーッと鋭い眼で、しばらく私の顔を見詰めて居ったです。私はその男の容態を見ますのに余程腹の悪い男らしい。けれどもまた非常に才子であるように見受けました。
第百二十一回 秘密露顕の端緒
危機を孕む さてその商隊長はずっと進んで私の前へ座りましたが、其座にはツァ・ルンバも居ればその妻君も居るです。ところでここに実に危い事が孕んで来た。その原因を説明しなくてはならん。ツァ・ルンバはインドの方へ交易に行く時分に、私の勢力のますます進んで来るのを見て大いに望みを嘱して居った。それは私がもし法王の侍従医になるならば、それがためにツァ・ルンバは非常に便宜を得らるるという考えを持って居ったからです。で、インドからラサ府へ帰って見るとますます私の名声が挙って来ました。
またある部類の人は、私の真実の名誉よりも本当の事実よりも誇大に吹聴し、患者の三人も助かれば五十人も助かったようにいい、チベットにはあれだけのお医者さんはもはやないということまでいいだすようになった。