Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas

Aozora Bunko

その実は如意宝珠

そこへ着いた時の感懐は、飢餓乾渇の難、渡河瀕死の難、雪峰凍死の難、重荷負戴の難、漠野独行の難、身疲足疵の難等の種々の苦艱もすっぱりとこの霊水に洗い去られて清々として自分を忘れたような境涯に達したです。そもそもこの霊場マナサルワ湖〔(心池)〕は世界中で一番高い所に在る湖水でその水面は海上の水面を抜くこと実に一万五千五百尺以上にある。この湖水の名をチベット語でマパム・ユムツォ(〔無能勝母湖〕)といって居る。また梵語には阿耨達池といい漢訳には無熱〔悩〕池としてある名高い湖水であります。(〔南瞻部州閻浮檀金の名もこの湖に因って起っている。〕)この池については仏教にも種々の説明があって現に華厳経には詩的説明を施して居るです。実にその説明の仕方が面白い。それによるとインド及びチベットのある地方を称して南瞻部州という名の起りもこの池から出て居るのである。瞻部というのはジャンブという水音を表わして居る。その音は何故に起って来たかというと、この池の真ん中に大きな宝の樹があってその樹に実が生って居る。

その実は如意宝珠 のごときものであって諸天と阿修羅とはその実を得るのが非常の喜びである。