Clásicos japoneses con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas
三師の苦諫
すると井上先生が「どうも困ったものだ。これからネパールの方へ出掛けるという。甚だよくない事だ」といいますと、藤井さんは躍起となって「これからネパールに行くとはもっての外の事だ。それは自分の身を考えないというものだ。どういう事情があるか知らないがそれは止すがよい」といって止められますと、井上さんは私に代って答え、かつ理屈を述べられた。
「ネパールに行かねばならぬという用向が二つある。一つはこれまで買ってある書物は皆ネパールに預けてあるからその書を取出しに行く事、最も重要なる用事はラサに起ってある疑獄事件を救うためであるという。その事は河口師自ら聞かれたのみならず、私もダージリンにおいてその噂を聞いて実に気の毒だとは思って居るけれども、これを救いにネパールに行ったところで果たして救われると極ったものでもない。よし救われるにしたところが、そういう事をやって居るより早く日本に帰って世界にかの闇黒なるチベットの事情を紹介して貰いたい。それを私は最も大切な事と思うがあなたがたはどう思召すか」といって、大谷上人を始め藤井師に尋ねられた。
ところが藤井師は「もちろんあなたの説に賛成である。