Clásicos japoneses con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas
けれどもそれも自然と慣れるです。そうしてこっちが其便を済まして来ますと犬は先を争うてその人糞を喰いに来る。だから西北原の内には便所はないけれど人糞の転がって居るような事もない。それだけではない。彼らは元来生れてから身体を洗うということはないので、阿母さんの腹の中から出て来たそのままであるのが沢山あるです。都会の人士はまさかそうでもないが、田舎にいたる程洗わぬのを自慢として居る。もし顔を洗ったり手先を洗ったりすることがあれば大いに笑ってその取締のない事を嘲けるのです。そういう訳ですから、白いところと言ったらば手の平と眼の玉とである。ほかは全く真っ黒である。
もっとも田舎人士の中でもその地方の紳士とか僧侶とかいう者は顔と口と手だけは幾分か洗うものですから、そんなに汚なくもありませんけれども、やはり首筋から背中、腹に至っては真っ黒なんです。アフリカ人の黒いのよりもなお黒いのがある。で、手の平がなぜ白いかと言いますに、向うでは麦粉を捏る時分に手でもって椀の中でその麦粉を捏る。であるから手の平に付いて居る垢は麦粉の中に一緒に混って入ってしまうんです。それで手の平には垢がない。