Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lee チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 531.520 caracteres · 1042 pantallas

Aozora Bunko

どうしても君は出掛けるのか。」「もちろん私は行きます。」「こりゃ驚いた。なぜ井上先生はお止めにならなかったのです。」ところが井上さんは「止めたところでなかなか肯かない。」「肯かないからって打棄てて置いてはいかぬ。君が行くという理屈はちょっと立って居るが、大体考えて見るがよい。これまでの河口慧海とは違うぞ。もはや世界の河口という事を知って居るか。君は書生時代の河口のように思って居るからまたネパールに行くなどという。途中でマラリヤ熱に罹るか、猛獣、強盗に出遇って殺されたらどうするか。そんな小事件のために自分の身を忘れてそんな馬鹿な事をするより、早く日本に帰る手続きをするがよい」と実に強硬なる言い方であったです。

時に井上先生は「新門様のお考えはどうでございますか。」上人の言われますには「河口さんの言うところも道理なところもあるけれども、まあ今日の場合は身を大切にして早く日本に帰られるのが相当の事と思う。私も両君の説に賛成です。それを片意地を張って行くということはよくない。もっともそれだけの精神がなくてはこれだけのチベット探検を完成して帰るということは出来ない事だけれども、よく今日の身分を考えて両君の説に従いお帰りなすってはどうか」