轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

「四国新聞」1952(昭和27)年12月12日~1953(昭和28)年7月13日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 244,473 字 · 487 页

青空文庫

四

たちまちかれらは土まみれになった。

休之助は思わず笑いだした。そして、笑いながら、向き直って走りだした。

四

その夜半、――

休之助は炭小屋で粥を啜っていた。筑波山の中腹の叢林を分けながら、北へ北へと強引に歩き続け、半刻ほどまえにそこへ辿り着いたのである。

炭焼きの火をめあてに来たのだが、そこには十五六になる娘と、六十ばかりの逞しい老人がいて、道に迷ったと云う彼を、初めはちょっとためらったが、それでも親切にもてなしてくれた。

躯が熱くなるほど火の燃えている炉端で、舌を焦がすような炊きたての芋粥を啜るのだから、疲れも飢えもたちまち消え、休之助は汗をかきはじめていた。

「筑波のお山は低いけれども、ばかにするとひどいめにあうだよ」

五郎兵衛という老人は炉の火を直しながら云った。

「お武家さまはいってえどこへゆかっしゃるつもりだったのかえ」

「筑波神社に参拝して」

と休之助が不明瞭に答えた。彼は性分として嘘をつくことができない、どんなつまらないようなことでも、やむなく嘘を云うとか、ごまかさなければならないようなときはすっかりへどもどして、あがってしまうのが常であった。