轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
「四国新聞」1952(昭和27)年12月12日~1953(昭和28)年7月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 244,473 字 · 487 页
四
万三郎は坐り直した。
「――まちがいなし、それだ」
四
江戸から送られた荷駄が、古木家の邸内へ入れられたことは、つなの手紙にはっきり書いてあった。
古木家はこの土地では豪家である。当主は殿さまと呼ばれているし、領主の結城氏からも、一目おかれているというではないか。
普通の荷物なら、日昏れに裏門からこっそり運び出すなどということはない筈である。
「よし、私がすぐに慥かめよう」
万三郎が云った。斧田はそれを見あげながら、
「しかしつなさんのほうが先ではありませんか、なんとか手段を講じて、早くあの人を助け出さないと、手後れにでもなったら取返しがつきませんからね」
「いや荷駄のほうが先です」
万三郎は首を振った。
「あの人が危険の中へとびこんだのも、あの荷駄のためです、おそらくあの人自身、荷駄のほうを先にしろと云いますよ」
「帰って来たようです」
斧田が眼くばせをした。
岸から舟へわたした歩み板の、ぎしぎしときしむ音がして、友吉老人が現われた。六十四五になる枯木のように痩せた、躯の小さな老人で、かぶった耄碌頭巾の間から、霜柱のように白い無精髭が見えた。
「やれやれ、おそくなったで腹が減ったんべえ、甥っ子のとけえいったらの、今朝がた鹿を射ったそうで、肉を少し分けて貰って来ただ、今夜はそれを煮てやるだからもうちょっと辛抱してくん