轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

「四国新聞」1952(昭和27)年12月12日~1953(昭和28)年7月13日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 244,473 字 · 487 页

青空文庫

兵馬は微笑しながら頷いた。

「いい話だ、甲野さんが怒るのは当然だし、ちょっと誰にもできないことでしょう、――なるほど、そうだとすると、それは石黒剣士かもしれませんね」

「だってそのほかに、あれだけ腕が立って、しかも助勢に出るような人間はないんですからね」

万三郎はこう云って、ふと暗い部屋の一隅へ眼をやった。

「――石黒半兵衛」

と兵馬は低い声で云った。

「――事実そのとおりだとすると、今夜だけではない、彼はまた現われますね」

「また現われる、というと、――」

「彼は三郎さんから眼を放さないんですよ、貴方の情けが身にしみたんでしょう、きっといつも蔭から貴方を見張っていて、貴方を護っているに違いないと思う」

「――そうでしょうかね」

万三郎はまた溜息をついた。

「私はそうであってもらいたくないんだが」

「彼はきっと甲府へも来ますよ」

と兵馬が云った。

「私はそう信じますね、――甲府へもきっと来るに違いないと」

ながれる雲

一

その翌日、――

休之助、万三郎の兄弟と、中谷兵馬、太田嘉助らの四人が、甲府へ向って立っていった。

「どうかおいらもゆかしておくんなさい」

半次は泣いて頼んだ。