轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
「四国新聞」1952(昭和27)年12月12日~1953(昭和28)年7月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 244,473 字 · 487 页
まして、伴れが拾い屋である、乞食のような恰好に頬冠りをし、袋を肩にひっ掛け、手には長い竹の割り箸を持っている。どう見たって似合う伴れではなかった。うっかりしていると、その辺の子供がぞろぞろあとからついて来た。
「いったいどうするんです」
万三郎は閉口して云った。
「私になにか用でもあるんですか」
「あら、あなたのほうでわたくしに用があるんじゃあございませんの」
「私が貴女にですって」
「あら違いましたかしら」
女はそう云ってから、牡丹の散るように笑った。万三郎はそっぽを向いた、女のそういう笑いかたは苦手であった。けれども、そっぽを向いたとたんに、殆んど「あっ」と声をあげそうになって振返った。女は頷いた。
「ね、そうでしょ」
と彼女は云った。
「あなたはあの人のいどころを捜していらっしゃる、そのためにそんな姿に身を扮して、ずっとこの辺を歩きまわっていらっしゃるのでしょ」
「それを見られていたというわけですか」
「殿方が見はぐるようなものでも、女の眼はちゃんと見るものですわ、特に自分の好きな方なら、どんなに姿を変えていてもひと眼でわかります」
「女の眼ですかね、なるほど」