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しんせい
新生
島崎 藤村
「東京朝日新聞」1918(大正7)年5月1日~10月5日、1919(大正8)年8月5日~10月24日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 334,815 字 · 663 页
岸本は同宿するソルボンヌの大学生の口から、その仏蘭西の青年の通っている古い大学こそ往昔アベラアルが教鞭を執った歴史のある場所であると聞いた時は、全く旧知に邂逅うような思いをしたのであった。その事を胸に浮べて、彼は自分の部屋に帰った。旅の鞄に入れて国から持って来た書籍の中には昔を思い出させる英吉利の詩人の詩集もあった。その中にあるアベラアルとエロイズの事蹟を歌った訳詩の一節をもう一度開けて見た。
“Where's H※(アキュートアクセント付きE小文字)loise, the learned nun,
For whose sake Abeillard, I ween,
Lost manhood and put priesthood on ?
(From Love he won such dule and teen ! )
And where, I pray you, is the Queen
Who willed that Buridan should steer
Sewed in a sack's mouth down the Seine ?
But where are the snows of yester-year ?”