Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
六
――嫁にもらってもいい。
と休之助に手紙を書いたこともあった。
「貴女のことは、兄からいろいろ聞いていました」
こう云いかけて、しかし、と彼は不審そうに相手を見た。
「しかし貴女は、火事に遭われたんではないのですか」
「わたくしはゆうべ家にいませんでしたの」
つなは口早に云った。
「詳しいことはわたくしもよく存じませんし、今はお話しする暇もございませんけれど、お義兄さまに云いつかって、この品を持って本所のさるお家へいっておりました、たぶん危険なことが迫っているのを知っていらしったのでしょう、それでわたくしだけ助かったのでございます」
「すると、貴女のほかは、みなさん本当に亡くなられたのですか」
「どうでございましょうか」
つなは眼を伏せた。しかしそれは悲しんでいるというふうではなく、もっと大きな感情を抑えているようにみえた。
六
「わたくしにもなにもわかりませんの」
とつなが云った。
「ただ、これは想像なのですけれど、お義兄さまは半年ほどまえから、麹町のお義兄さまと共同で、なにか調べものをしていらっしゃるようでした、たいそう重大な、秘密なお調べもののようで、――それがどんな事なのかは、姉にさえ見当もつかなかったのですが、十日ほどまえからお義兄さまは急にそわそわし始めて、身のまわりをいろいろ片づけたりしていらしったという