Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

嫉妬

一

「この辺でおりましょう」

かなり大きな川の岸へ来たので、万三郎は馬を停めさせておりた、あとでわかったのだが、それは鬼怒川であった。

かれらは川岸の柳に馬をつなぎ、枯草の上に腰をおろした。

「これは相当用心しなければならない」

万三郎は吐息をついた。

「私も境で代官所の下役人に調べられました、江戸から急の布令があったというんですが、これは敵が積極的な行動に出はじめた証拠だと思うんです」

「いちど江戸へ戻りますか」

「斧田さんは戻りたいですか」

「いや私は貴方の御意見に従いますよ」

「じゃあ此処に踏留りましょう」

万三郎は強く云った。

「あの人の安否も知りたいし、なにを措いても紀州家の荷駄をつきとめなければならない、敵の出方がはっきりすれば、こっちも却って工夫がしやすいというものです」

そして彼はふところを押えた。

「軍資金も相当ありますよ」

馬が、二人の脇ですさまじく鼻を鳴らし、前肢で激しく地面を叩いた。

嫉妬

一

その部屋はいつも暗かった。

座敷牢という造りらしい、土蔵の二階の一部を格子で仕切り、方三尺ばかりの戸口には錠が掛っていて、食事その他の用のあるとき以外は決してあけることはなかった。