Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

三

信明は庭のほうへ眼をやった。

明らかに心を動かされたようである。徹之助はここぞと思って、閣老の中に協力者を固めること、また探査についての行動の自由を助けてもらえるようにと懇願した。

「考えておこう」

やがて信明が云った。

「しかしこれはむずかしい、非常にむずかしい問題だ」

「さすればこそお願い申すのです」

「それはよくわかるのだが」

信明は眉をしかめ、それから片手で一種の動作をした。今日はこれで帰ってくれ、という意味のようであった。

徹之助はまもなく伊豆邸を辞去した。

三

伊豆邸を出て、松下内記と別れるとき、徹之助は井伊直明への伝言を頼んだ。

「伊豆守との面会は成功であった、信明が助力をしてくれることは慥かだと思うから、井伊侯からもよろしく言葉を添えてもらいたい、――なお、日光街道への人改めの急布令が、誰の手から出たものか、今後も他の方面へ同じような布令が出ると思われるが、どういう筋で誰から出されるかを知りたい、その点がわかれば主謀者の見当がつくだろうから、ぜひ配慮を願いたい」

そういう意味のことであった。

松下内記は承知した。徹之助は広小路で駕籠をひろい深川へといそがせた。