Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

三

と悲鳴のように叫んだ。

休之助は絶叫してさっと空打ちを入れ、二人が横っ跳びに逃げるのと逆に、抜身を持ったまま走り出した。

「早く来い、こっちだ」

「いまゆくぞ、逃がすな」

そんな声がうしろで聞えた。

台地のゆるい傾斜を登りきると、そこは赭土の崖になっていた。高さは三十尺ばかり、断崖というほどではなく、下は枯木林で、向うに寺院のような建物が見えた。休之助は崖をとびおりた。

そこは北向きなので、霜が溶けていなかった。転げるように駆けおりる足の下で、さくさくと霜柱の砕ける音がした。

坂道の泥とその赭土とが、脛までくっ付いてひどく足が重かった。駆けおりた余勢で、枯木林の中へとび込むとき、振返ってみると、七人の追手も崖の上へ来て、次つぎと跳びおりるところであった。

――どうしても逃がさぬつもりだな。

休之助は向き直った。

――よし、やってやろう。

彼はすばやく駆け戻った。

休之助が戻って来るのを見て、崖の中途までおりていた三人が停ろうとした。慌てて足をふん張ったが、勢いがついているので、二人はみごとにもんどりを打ち、そのまま毬のように転げ落ちて来た。

「刀を捨てろ」