Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
六
とかよは続けた。
「つなさんは気性が勝っているうえに実行力があるんです、小太刀が上手だということは御存じでしょ、わたくしはまた音曲や踊りが好きなほうですし、なにより甲野に養われている躯なんですから、どうしたってかなやしません、いざとなればひきさがって、独りで指をくわえているよりしかたがなかったんです」
そのうちに万三郎から手紙が来た。
――つなを貰ってもいい。
というあの手紙である。休之助はその手紙をみんなのいる前で発表した。それは、つなと同様にかよが万三郎にあこがれている、ということに気づいていたからである。要するにかよに諦めろという意味から、みんなの前で発表したようであった。
「休之助さまのお口ぶりでは、慥かにそのようでした、でもそのとき却ってわたくしは決心しましたわ」
とかよは云った。
「諦めるものか、決して諦めなんかしない、万三郎さまはあたしのものだ、どんなことをしたって、きっとあたしのものにしてみせる、――そう心に誓いましたわ」
かよの頬にさっと血がのぼった。眼はふたたびきらきらと燃えはじめた。
「これでおわかりになったでしょ、あんなにひどいことをされても、あたしが怒らなかったわけ……」