Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
三
「半ちゃん、あんた船宿へはいったんですってね」
おちづがそっと半次を見た。
三
「うん、――仙台河岸の船源ってうちだよ」
半次は眩しそうな眼をした。
「あら嬉しい、仙台河岸の船源さんなの」
おちづは二度とびあがった。すると髪にした花簪のびらびらが、美しく揺れた。
「花田さんの旦那は、もっとまじめなしょうばいをしろって云うんだ、商人の店へ奉公するとか、大工か左官、指物職なんぞでもいいっていうんだ、けれど、――おいらあだめだ、おいらにゃそんな堅っ苦しいこたあ向かねえんだ、それは自分がよく知ってるんだから」
「そうよ、半ちゃんにはそんなの似合わないことよ」
「だからおらあ船宿の船頭ならやるっていったんだ、金杉にいるじぶん、舟は漕いだことがあるし、舟は好きだから、――」
半次はちょっとおちづを見た。
「そうしたら花田の旦那が、――まえから御贔屓だったってよ、――船源へ自分で伴れていって、頼んでくれたんだ、慥かに預けた、まちがいのないように、腕のいい船頭に仕込んでくれ、ゆくゆくは株を買って船宿をもたせてやるんだからってよ」
「まあいいこと、それじゃあ半ちゃん船宿の旦那になるのね」