Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
四
万三郎は坐った。――するとそこへ、合い宿をする男女の旅客が五人ばかり、遠慮しながら入って来た。
四
夜明け前、――
東の空がやや白みを帯びた程度で、あたりはまだ暗く、濃い霧が幕を引いたように猿橋の宿を深く包んでいた。
橋の西の袂に、休之助と兵馬が立っていた。二人とも鉢巻をし、襷をかけ、袴の股立をきゅっと絞っている。草鞋の緒が気になるとみえて、兵馬はしきりに足を踏みしめていた。
万三郎と兵馬の直感は正しかった。
二十余人一団の侍たちは、江戸の紀伊家の者で、甲府で事を起こすために密行する途中であった。
笹屋へ泊ったのは五人であるが、酒に酔った高ごえの話を聞いて、そのことが二人にすぐわかった。
――間違いなし。
そう認めて、二人はすぐに休之助の宿を捜した。
狭い間の宿のことだから、手間はかからない、山口屋という旅籠にいるのをつきとめて、四人で対策を相談した。
山口屋へゆくまえに調べたところ、侍は十二人、あとは中間小者と人足で、荷駄が七頭あり、五頭にはかなり重量のありそうな箱荷が付けてあった。侍たちの中に三人、――これはじかに見たわけではないが、裏金の塗笠をかぶった人物がいて、他の侍たちの態度からみると、相当な身分の人らしい、というはなしであった。