Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
六
先頭に「甲府城御用」という札を立て、裏金の塗笠に背割り羽折を着た武士が二人、馬上でうたせて来た。槍が二人、あとはみな徒士で、七頭の荷駄を護るような隊形をつくっていた。
彼らが宿を出たとき、――
番所支配の小林重兵衛に休之助と太田嘉助が付添い、番士十人が左右に分れて、この行列の先頭を塞いだ。
そのとき万三郎と兵馬は、橋をうしろにして、与石藤十郎の一隊と共に、行列の退路を断つように位置していた。したがって、先頭のほうの出来事はわからない。
「おそらくひと荒れしますよ」
万三郎は兵馬を慰めるように云った。
「かれらにとっては最後の機会ですからね、甲府の貯蔵所へたてこもって、挙兵の一戦に参加しようとして来たんですから」
「そうあってもらいたいですな」
「此処で手を束ねて捕えられる筈はありません、噛みついて来ることは必定ですよ」
「まあ見ているとしましょう」
そのとき先頭では、――
塗笠の武士の一人が馬からおりて、小林支配と問答をしていた。武士は年のころ四十あまりで、五尺七寸ばかりの逞しい躯つきだった。眉毛が濃く、眼がするどく口髭を立てていた。
「私は戸田下総守の家臣で、松野次郎右衛門という者です」