Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
ながれる雲
一
「決して足手まといになるようなことはしません、どんな御用でも勤めますから、お願いですからお供をさせておくんなさい」
中谷をくどき、万三郎をくどき、しまいにはつなにまで、口添えをしてくれるようにと哀訴した。
だが、徹之助が頑としてきかなかった。
「おまえたち二人には充分やってもらった、もういい、こんどはおまえたち自身のことを考えなければならぬ」
徹之助はこう云って、きっぱりとはねつけた。
そして、五人が出立するとすぐ、おちづと半次を前に坐らせて、将来どうするつもりかと訊いた。
半次はよほど口惜しいとみえ、あとからあとからと、溢れてくる涙を、手の甲でこすりながら、返辞もせずにうなだれていた。
おちづは答えた。
半次に云ったとおりのことを、はきはきした、おとなびた口ぶりで、要領よく語った。
徹之助は渋い顔をした。
――深川一の芸妓になる。
などということが彼には気にいらなかったのである。
「それが望みなら、いいかもしれないが」
と徹之助は反問した。
「しかし、おまえは無断で家をあけたし、その女主人の旦那という人間の、いわば敵にまわったようなものだから、帰っても無事には済まぬと思うが、どうだ」