Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme
二
万三郎はむっとふくれた。
「しないことがあるか、ちゃんと知っているぞ」
「な、なにをですか」
「一昨日はどうした」
休之助はたたみかけた。
「つなのあとを跟けていって、つなをうるさがらせたのはおまえではないのか」
「それはその、しかし」
万三郎は赤くなった。
「しかしそれは、……それはつなさんが云ったんですか」
「あれが告げ口をするような娘だと思うか、また誰が云おうとおまえの知ったことではない、どうしてそんなばかなまねをするんだ」
「そうどなるのはよして下さい」
万三郎もやり返した。
二
「私はわけもなしにつなさんに話しかけたんじゃありません、辛抱できないことがあったから、その理由を聞くために」
「それもわかっている」
休之助は乱暴に遮った。
「おれがなぜ怒ってるとか、つながなぜ不愛想なのかとか、愚にもつかぬことを訊いたんだろう、そんなことがおまえには辛抱できないというのか」
「兄さんは平気かもしれないが、私には辛抱ができなかったんです、私には人間の感情というものがありますからね」
「それはどういう意味だ」
「つまり石や金仏のようにはなれないということですよ」
休之助は拳を握った。