Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「石黒半兵衛じゃあないが、こういう扱いはちょっと戸惑いをするぜ」

「あんなひどいことをしたのに、あたしが怒らないからですか」

「尤も理由はわかっているがね」

「あらそうかしら」

女は斜交いにこっちを見あげた。いましがたの切迫した争いを忘れたかのように、その表情は明るく、むしろうきうきしているし、万三郎を見る眼には、まえよりもじかな、情熱と恣欲があふれていた。

「あなたがわかっていると仰しゃるのは、あたしが色仕掛けで、あなたから秘密を探りだそうとしている、っていうことでしょ」

「まさかそうじゃないとは云えないだろうな」

「それは云いませんわ」

女は酒を命じるために手を拍いた。

五

「それも嘘じゃあないけれど」

女中が酒を持って来て去ると、女はじっと万三郎を見つめながら云った。

「本当はそのほうがあたしの役目なんだけれど、もうひとつ底をあけると、あなたが欲しいんです」

「また同じせりふか」

「あなたが欲しいんです、死ぬほど」

「やれやれ」

「古い文句に、胸を割ってみせたいということがありますわね、あたしできるなら本当に割ってみせたい、この胸を割って、あたしの心の中をあなたに見せてあげたいと思いますわ」