Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

七

休之助は冷笑した。

「謀反人どもにこれこれと話して、この小屋のことを教えることもできるぞ」

「――ああっ」

伝次という若者は絶望の呻きをもらした。休之助は持っていた刀で、ぱちんとするどく鍔音をさせた。伝次はぴくりと首をちぢめた。

七

休之助は充分に伝次をおどしつけた。

それは予期以上の効果があったようだ。伝次は田舎の若者らしい朴訥さと正直さで、騙されることも容易だったろうが、話を聞いて理非がわかれば、これまたすなおに、自分の悪いことを認めたようであった。

――これでよかろう。

休之助はそう思って、

「まず夕食を済ませようか」

と云い、万三郎や又平に眼くばせをした。

又平が裏の筧へ手足を洗いにいったあと、炉端へあがった休之助は、弟の耳になにごとか囁いた。

万三郎は頷いて云った。

「――承知しました」

やがてつなの給仕で、かれらが食事を始めると、土間で伝次の忍び泣く声が聞えはじめた。

それはみえも外聞もなく、切々と迫るような声であった。自分が軽はずみで、ばかだったこと、もう逃れるみちはないし、なにもかもおしまいだということ、――それを充分に認め、諦めようとして、諦めきれないという気持が、そのまま声になって出るような感じであった。