Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Lesen Sie 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 244.473 Zeichen · 487 Bildschirme

Aozora Bunko

二

荷物を移すようすはなかった。

しかし、江戸から荷を運んで来た人の数は少なくなるようであった。はっきりとはわからないが、人数がずっと減ったように思えた。

――目的の場所は此処ではない、荷を解いて、どこかよそへ移しているのだ。

それでは移し終らないうちに、それをつきとめなければならないと思った。

二

つなはいちど躊躇した。

――江戸から誰か来てからのほうがよくはないか。

そう思ったのであるが、そのあいだに荷を移されてしまってはどうにもならない。もしもその想像が当っているとすれば、なにを措いても、移している先を知る必要がある。

――危険は始めから承知のうえではないか。

もちまえの気性で、すぐに決心をし、身拵えにかかった。

葛西屋へは近在の百姓の娘ということで泊っていた。自分の姉が古木家の機場の織子になっているが、病気にかかって寝ているので、自分がみまいに来たのだ、という口実であった。

宿の者は疑うようすはなかった。そういう客は常に二人や三人あったし、つなの人柄のよさも好かれたようで、毎日みまいにゆくといって出歩くのにも、なんの疑念も持たれなかった。

その日、つなは姉の肌着を替えにゆくと云って、風呂敷包を抱えて宿を出た。